今年は西伊豆の民宿で元旦を迎えました。
遥か遠い昔、伊豆は太平洋に浮かぶ島であったと言われます。フィリピン海プレート上の島がプレートテクトニクスによって、じわじわと動き続けて本州にぶつかってドッキングしたのが伊豆半島。
伊豆半島の地形は明らかに本州とは異なります。
伊豆半島はまったく別世界と言ってもいい。半島全体が岩石質で数百メートルから1,000m級の高い山々が連なっています。よって、平野の面積が少ない。海岸線は切り立った断崖絶壁となっている場所が多く、それらの岩を砕いて道路が作られています。
伊豆半島の外周をぐるっと一周する西伊豆の「国道136号線」と東伊豆の「135号線」が完成するまでには、様々な苦難の連続であったことと察します。
そして、半島を縦断する「国道414号線」は伊豆の背骨に相当します。演歌歌手の歌でも有名な天城峠にはループ橋が存在します。
こんな山奥に、どうしてこれほどまでに大袈裟でコストが掛かったループ状の橋が作られたのか不思議です。それはまるで、東京の大黒ふ頭のミニ大黒ジャンクションのよう。
後で調べると、ここは伊豆の中でも交通の難所中の難所。更に、天城峠の周辺は雨が多いらしく、土砂崩れによる通行止めが多かったようです。それを解決するために、ループ橋が作られたという訳。
実際、下田まで足を延ばしたものの、この伊豆半島の道路は険しい峠道の連続です。
しかもアップダウンが激しい。伊豆の道路は長野県の峠道より険しいかもしれません。
そんなこんなで、景色をゆっくりと眺めながらドライブというわけにはいきません。道路沿いの所々にパーキングスペースや売店があるため、そこにクルマを止めて景色をじっくり堪能したいですね。
かように、伊豆半島の地形は険しいため、道路網の整備に相当な困難が伴うのでしょう。地図を見ても、半島の背骨に相当する414号が伊豆半島を東と西に分断しています。しかも、あばら骨に相当する東西方向へ抜ける道がとても少ない。
よって、伊豆半島の人の動きや経済は「東伊豆」と「西伊豆」で分かれていると言っていいかもしれません。
関東圏の人は東伊豆方面へのアクセスが容易い。
東伊豆と西伊豆を比べると、東伊豆の方が旅館やホテル、民宿の数が圧倒的に多い。
それは、そのまま観光客の数を表していると言えるでしょう。言い換えれば、西伊豆の方に穴場的な民宿や旅館があると感じます。
民宿で出される料理の食材は、どれも地元でとれたものばかりであるから新鮮そのもの。
漢方で有名な実業家、斎藤一人さんは民宿巡りが好みであるようなことを本で読んだことがありますが、海の幸を好む「通」が伊豆に集まるような印象を受けました。
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