飲食店経営の開業は難しい?厳しい地獄なのか?メリット&デメリット

あなたは食に興味がありますか?食べ歩きが好きですか?

食べログで検索していて、気になるお店が見つかったら食べに行きたいと思いますか?

いつの時代も食にこだわりを持つ人が一定数の割合でいます。食にこだわると言っても、ここでは高級レストランの話をするわけではありません。

ファーストフード店やファミリーレストラン、牛丼、カツ丼、定食、焼肉、粉物のお好み焼きやタコ焼き、ラーメン、そば、うどん、パスタ、ピザは日本で定番の外食フード。

随分と昔の話ながら、管理人は19歳の頃、喫茶店でアルバイトをした経験があります。ビルの地下に構える喫茶店で3店舗を展開し、ランチメニューが充実している喫茶店でした。

管理人は厨房と接客の両方を経験し、専務さんの指示で後半は接客を担当しました。専務さんは私のキャラクターから接客向きと判断したのかもしれません。

管理人は決して長い間、働いたわけではありませんけど、その期間、飲食店のリアルな世界を身をもって経験できたのです。

学校の教科書では学ぶことができない貴重な経験ができたことを今も記憶しています。それと同時に、管理人の脳裏に右も左も分からない若かりし頃の当時の記憶が今もなお鮮明に残っているのです。

そこで、この世から永遠に消える事が無い飲食店について、管理人の経験を交えながら大きく情報を3つに分けてまとめてみたいと思います。

(1)飲食業界の特徴

(2)飲食店のメリット

(3)飲食店のデメリット

Contents

外食産業の大手でも業界シェアは低い

外食産業の中で知られている最大手は全国に「すき屋」を展開する株式会社ゼンショーホールディングス。すき屋ファンも多いのではないでしょうか。

最大手のゼンショーであっても、マーケットシェアは外食産業の中で2%程度。

次に株式会社すかいらーく、そして日本マクドナルドホールディングス株式会社。これら上位3社のマーケットシェアは4%ほど。

他にも、吉野家やスシロー、サイゼリヤ、ロイヤルホストといったチェーン展開しているレストランがあり、それらを合計してもシェアは6%台。上場している飲食企業でも、マーケットシェアは意外と低いのです。

駅から出ると、チェーン展開している飲食店の看板が目に飛び込んできます。幹線道路沿いには、飲食店の大型看板が高くそびえています。チェーン展開している飲食店の看板は目立つもので、多くの人が親しみを持っていることでしょう。

しかし、飲食という世界は、その他大勢の個人経営の店、または中堅スケールの企業で経営されている事実が見えてきます。飲食店の多くは店主、またはママの個人経営、家族で経営しているケースが大多数なのです。

そんな飲食店のメリットとデメリットを整理して考えてみます。

飲食店経営のメリット

レストランインテリア

敷居が低い

飲食店を開業するためには調理師や栄養士の資格者、または、食品衛生責任者の資格が必要です。

各都道府県の食品衛生協会が実施している講習を受けることで、食品衛生責任者になることができます。講習は基本的に1日のため、食品衛生責任者の取得は容易いと言えます。

現金商売

基本的に飲食店は現金商売。

ラーメンやうどん、そば、牛丼といった1食1,000円以内の飲食店では、現金で支払うことが多いのではないでしょうか。チェーン展開している飲食店は別として、個人経営の店の多くは現金支払いが基本。

日々、現金収入が入ることは飲食店経営の資金繰り、キャッシュフローの面で大いにプラスになります。

ニーズが絶えない

人が生きていく以上、必ず食べる必要があります。食へのニーズは永遠に無くならないのです。

「今日は疲れたから、仕事帰りにどこかで食べていこう。」

「久しぶりに、あの店の料理が食べたくなった。」

「今日は記念日だから外食しよう。」

いつの時代も外食のニーズは絶えることがありません。

オリジナル性を表現できる

どのような飲食を提供して、どのようなお店作りをするかは店主の考え次第。

ピザ屋に入ると、イタリアをイメージさせる内装でコーディネイトされている店もあれば、モダンなインテリアで落ち着きのある内装の店もあります。

食を提供する店内はエンターテイメント性を表現できる場でもあるため、店主のこだわりを表現できる空間と言えます。また、食器類にもオーナーの考えが色濃く反映されます。

店主が自由にメニュー開発できる

飲食店はある意味、製造業とも言えます。店が食べ物を作り提供しているわけで、製造販売業の世界。

木材や皮革、金属といった素材を使って物を作る業界は行程数が多く、必要とされる生産設備も多岐にわたります。また、物を作るための広い工場が必要。そのような世界は分業体制が取られていることが多いのです。

その点、飲食店の世界は店主が食材の仕入れから加工、仕込み調理、提供まで一貫しています。これが飲食店の大きな醍醐味であり強みと言えます。

食の世界も流行があるため、時代のトレンドを捉えて新たなメニューの開発が自由にできるのが飲食業界のメリットと言えます。

お店とお客さんとの結びつき

人は不思議なもので、味と値段、雰囲気が気に入った飲食店が見つかると、何回もその店に足を運ぶようになります。そのような店は店主が一人で切り盛りしていたり、奧さんや数人で運営している場合がほとんど。

チェーン展開している大規模な飲食店では、お客さんと店員との間の人間関係が深まることはあまり無いのではないでしょうか。

その点、店主を中心とした個人経営の飲食店とお客さんとの間に人間関係が深まることで、お客さんはその店の常連客となっていきます。そのようなアナログ的な人間関係は小規模スケールの飲食店ならではのホットな世界なのです。

飲食店経営のデメリット

電卓で計算

初期投資が高額

お客さんは飲食店の「場所代」という概念があまり無いもの。

例えば、セルフのスターバックスでコーヒー1杯を注文すると300~400円から。フルサービスの喫茶店ではコーヒー1杯600円以上としましょう。

チェーン展開している喫茶店であれば、独自ルートでコーヒー豆を大量に仕入れていることもあり、その分、コストダウンが可能。コーヒー1杯あたりの製造原価はインドネシア産のコピ・ルアクのようなレア物を除き、特別に高いわけではありません。

店を構える以上、月々の家賃が発生し、内装工事に高額な費用がかかります。

飲食店の内装工事費用は家を建てる坪単価より高いのが普通。初期投資を回収しながら家賃の経費がコーヒー代金に含まれています。フルサービスの店であれば人件費がかかるため、その分が上乗せされます。

カウンターだけの飲食店を開業する場合でも、保証金、礼金、不動産業者への手数料、家賃、厨房と什器備品、看板制作費、内装工事費等々で最低でも500万円からそれ以上の初期投資が必要です。

仕込みに手間と時間がかかる

みんな大好きなラーメンは仕込みに時間がかかる食べ物。日本ではラーメン1杯1,000円以内の店がほとんど。

豚骨醤油ラーメンを作るにしても、時間をかけてガラを煮込んで一旦、ガラを洗い、再びガラを時間をかけて煮込みながらアクを取り除き、他の食材を入れて煮込むプロセスが必要。

自家製麺を使う店もあれば、店主が選び抜いた麺を使う店もあります。

美味いラーメンを作るためには手間とコストがかかり、スープにこだわるほど製造原価が上昇します。

お客さんが絶えないような美味いラーメンを1,000円以内で提供するためには、店主の職人魂があるからこそ為せる業と言えます。

他国では考えられないような手間と時間をかけて作り出す美味いラーメンはある意味、日本の食文化を代表する究極の食べ物と言っても過言では無いと思います。

売上が安定しにくい

この世の飲食業はある意味、水商売。今日は忙しくて売り上げが「Hou much?」と喜んでいても、明日はどうなるかまったく予測が付かないのが飲食業の世界。

飲食店は飲食を提供する店。

今日、来店してくれたお客さんが再び来店してくれる保証はありません。今まで常連客だったのに、何らかの理由で来店頻度が少なくなることもあります。もちろん、各種メディアやSNSで噂が拡散してお客さんが増えることもあります。

飲食店の売上は場所や景気動向にも左右されるため、人通りや交通量、景気が変化すると売上も影響を受けます。

アルコールを提供するバーやキャバクラ、居酒屋は水商売と定義されてるものの、アルコールを提供しない飲食店も水商売に入るという考えもあります。

ラーメン店でもパスタ、うどん、そば屋であっても水商売と定義するならば、やはり売上の安定が難しい業種に入ると言えます。

食材の廃棄ロスが出る

飲食業界で働いた経験があればご存知のとおり、飲食業は食材のロスが目に付きます。

野菜や果物を仕入れて、全て調理して提供できるわけではありません。10,000円で仕入れた食材の何パーセントは廃棄するしかありません。また、食材は劣化していくため、その廃棄ロスも出ます。

飲食の世界に特許権は無いに等しい

食の世界は流行があり、とある飲食店に人気が集まると、その店の店舗デザインやメニューを参考にしたコピー店が増え始めるのです。

店舗デザインが明らかにコピーされている場合、裁判所による店舗外観などの使用差し止めを求める仮処分が命じられたケースがあります。

しかし、メニューや味付けに関しては特許権の蚊帳の外の世界であり、事実、似たようなメニューを用意した飲食店が増えたところで成す術がないのが飲食店の世界なのです。

新型コロナウイルスの影響

2020年1月下旬以降、日本国内で新型コロナウイルスの感染者が増え始めました。100年前のスペイン風邪を彷彿とさせる感染症の流行を収束させるのは容易な事ではありません。日本政府が様々な施策を打ったところで、大切なのは各自の高い意識。

人が狭い空間に集まる代表例として、飲食店が挙げられます。

日本政府の非常事態宣言が解除されたところで、多くの日本人は警戒心を緩めるわけではなく、常に頭の中で「コロナ」という言葉がリフレインしているのです。

今まで、当たり前のように飲食店で食事をしてきた生活から、なるべく飲食店を避けるライフスタイルへと大幅に変化しました。これは、私たちのライフスタイルの劇的な変化。

コロナの影響をほとんど受けなかったのはドライブスルーのマクドナルドくらいで、他のほとんどの飲食業界は影響を受けています。飲食業界は当分の間は受難の時代が続くと考えるのが順当ではないでしょうか。

まとめ

ここでは、代表的な飲食店のメリットとデメリットを書いてみました。他にも飲食店のメリットとデメリットがあります。

チェーン展開している飲食企業は食材の大量仕入れとセントラルキッチンで合理的な食材加工、そして、店舗では簡単な調理で提供できる仕組みが作られています。また、接客もマニュアル化されています。

だからこそ、全国どこでも均一な味とサービスを提供できるわけで、チェーン展開している食べ物に価格以上の味を期待できなくて当然です。チェーン店に「この店はめっけもん」的な感動は有り得ないのです。

チェーン展開しているファミリーレストランは時代の流行と季節感を取り入れて新しいメニュー開発に余念がありません。その裏には、緻密に計算されたコスト管理が徹底されています。

言わば、飲食業界の隙間を埋めているのが個人経営や家族経営の飲食店であり、大多数の飲食店は中小企業スケール。日本人の舌のセンサーは繊細なこともあり、多くの日本人の食に対するニーズに応えているのが中小企業クラスの飲食店という構図が出来上がっています。

いつの時代も飲食業界に興味を持っていたり好きな人は一定数の割合でいるはず。

しかし、飲食業界はスクラップ&ビルドが激しい世界。街中や街道沿いの飲食店は、しばらくすると別の店に入れ替わっていることが日常生活の中の1シーンなのです。

何年かぶりに、とある駅で下車してしばらく散策すると、街中の様相と飲食店の看板ががらりと変わっている事に気付くことが多々あります。大都市圏ほど新規参入者が多く集まるため、街の新陳代謝が活発です。

飲食店に興味を持っているならば、このようなブログがとても参考になります。

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コメント

    • しゃんしゃん
    • 2019.01.13 1:20pm

    こんにちは。
    同じ食事をするにしても自宅よりも飲食店のほうが割高ないイメージはありますが飲食店経営をされる方はいつも大変な思いをされていると思います。初期投資は安く見積もっても100万円単位で費用は掛かることは何度も聞かされます。さらに一人でも多くの集客を見込むには広告宣伝費という名目の経費も掛かるようですね。広告宣伝費が高くつくと食材の経費を広告宣伝費で高くついた分安く抑えなければならない事でお悩みのお店も大勢聞かされると飲食店経営は大変ですね。

      • Heeday
      • 2019.01.13 3:06pm

      しゃんしゃんさん

      コメントありがとうございます。
      管理人が気に入った飲食店が見つかったら、できるだけ通うようにします。
      自分の口に合う物を食べると最高な気分ですし、一人のファンとしてお店を応援したいです。
      周りの人にも紹介しますね。

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