世の中、数えられないほど金融商品があります。
その中で元本が保証されている商品は定期預金、定期貯金、国債。元本保証型商品の中で、いつの時代も利回りが高いのは国債です。
ところが、国債を持っていても、インフレ分の貨幣価値の減少分は保証してくれません。
元本保証型金融商品はインフレ時代には向かない
インフレ率が高い時代は、そもそも経済成長が続いています。
そのような時代に元本保証型金融商品を買って儲かった人はいません。満期がやってきて多少利息がついていても、その頃には物価が上がっているから相対的に貨幣価値が低下しているのです。
だから、通帳に印刷された数字が多少増えていても、実質お金が増えたことにはならないのです。
そもそも、自分自身が頭を使わず、お金を預けっぱなしにして利益が上がるわけがありません。現金がインフレに弱いのはどの国でも同じ。
なお、日本は平成に入ってからデフレが長引いているため、インフレの心配は不要ですが。
教科書の世界のデフレーション
管理人が中学生か高校生の頃、デフレーションについて学んだ時、子供心に「デフレはいいじゃない?」と一瞬思った記憶があります。物価が安くなって、何が悪いと思ったのでした。
しかし、教科書の中の世界と実社会には遠い隔たりがあるもので、デフレほどたちが悪いものはありません。経済のグローバル化とインターネットの浸透により、巡り巡って日本のデフレを後押ししているとも考えられます。
デフレが長引くほど、高利回りを謳った怪しげな投資話が次から次へと世に出てきます。利回り10%、20%という有り得ない数字が飛び交うこともあるようです。
そのような投資話に元本保証は絶対に有りえません。ところが、不思議なことに、その手の投資話に引っかかる投資家が出てくるのです。
そのようなニュースはテレビや新聞で繰り返し報道されてきていますが、不思議なことに投資話に引っかかる人は無くならないのです。それだけ、人の欲は永遠のものである証拠でもあるでしょう。
次に、投資信託の中で毎月分配型という商品があります。これは、高齢者に人気の商品のようです。
ファンドマネージャーが資金を運用して利益を毎月、投資家へ分配していく商品。しかし相場の世界で毎月、安定した利益を挙げるのは難しく、タコ足ファンドが非常に多いのが現実。基準価額がじわじわと下がっていく投資信託が多く、何をやっているのか意味不明なのです。
毎月分配型の投資信託を買い、一時的に利回りが高い状態が続くことはあります。しかし、それは一時的なもので中長期的には基準価額が下がっていくケースが多いのです。
いずれにしても、元本が保証されている金融商品は定期預金、定期貯金、国債だけ。低金利が長く続く時代、リターンを得たければリスクを取るしかありません。
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