日本人が毎日、何気なく使っている日本語の中には、不思議な日本語の読み方があります。
時間を表す「分」や本数を表す「本」、個数を表す「個」は数により、読み方に規則性が無く変化します。
ネイティブの日本人は、幼少の頃から耳に入ってきた音を丸暗記しているため、無意識に数に応じて「分」や「本」「個」を読み、話すことができます。
しかし、外国人にとって、日本語は摩訶不思議で意味不明な言語であるのは間違いないでしょう。
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日本語の読み方
時間を表す「分」の読み方
例えば、時間を表す「分」は数字により、読み方に規則性が無く変化します。
1分 → いっぷん → 「いち」とは読まない
2分 → にふん
3分 → さんぷん
4分 → よんふん
5分 → ごふん
6分 → ろっぷん → 「ろく」とは読まない
7分 → ななふん
8分 → はっぷん → あまり「はち」とは読まない
9分 → きゅうふん
10分 → じゅっぷん → 「じゅう」とは読まない
日本語は数字によって、「ふん」と「ぷん」を使い分けます。
時間を表す「分」の読み方に規則性がないため、外国人は読み方を理解できません。
もしかして、外国人の中には、「ふん」で統一したら?
あるいは、
1分は「いちふん」と読み、2分以上は複数形で「にぷん」「さんぷん」「よんぷん」と呼んでもいいのでは?なんて感じている人がいるかもしれません。
フィリピン人女性が
「いま、はちじ、よんじゅうにぷん」ね。
「いま、はちじ、ななぷん」ね。
なんてしゃべるのは、無理もないのです。
なお、日本人は、このようなフィリピン人女性の言葉に違和感を抱くものの、瞬時に理解できます。
本数を表す「本」の読み方
本数を表す「本」は数字により、読み方に規則性が無く変化します。
1本 → いっぽん → 「いち」とは読まない
2本 → にほん
3本 → さんぼん
4本 → よんほん
5本 → ごほん
6本 → ろっぽん → 「ろく」とは読まない
7本 → ななほん
8本 → はっぽん → 「はち」とは読まない
9本 → きゅうほん
10本 → じゅっぽん → 「じゅう」とは読まない
数字によって、「ほん」「ぽん」「ぼん」を使い分けます。
これも同様、外国人にとって、本数を表す「本」の読み方を理解できません。読み方に規則性が無いのです。
個数を表す「個」の読み方
1個 → いっこ → 「いち」とは読まない
2個 → にこ
3個 → さんこ
4個 → よんこ
5個 → ごこ
6個 → ろっこ → 「ろく」とは読まない
7個 → ななこ
8個 → はっこ → あまり「はち」とは読まない
9個 → きゅうこ
10個 → じゅっこ → 「じゅう」とは読まない
個数を表す数字の読み方
1つ → ひとつ → 「いちつ」や「いっつ」とは読まない
2つ → ふたつ → 「につ」とは読まない
3つ → みっつ → 「さんつ」とは読まない
4つ → よっつ → 「よんつ」とは読まない
5つ → いつつ → 「ごつ」とは読まない
6つ → むっつ → 「ろくつ」とは読まない
7つ → ななつ
8つ → やっつ → 「はちつ」とは読まない
9つ → ここのつ → 「きゅうつ」とは読まない
10 → とお → 「とおつ」とも「じゅっつ」とも読まない
日本人は数を数える時、状況によって「個」と「つ」を使い分けています。
「分」と「本」「個」の読み方の共通点
「分」と「本」「個」の読み方を見ていくと、共通点があります。1、6、8、10の数を読み上げる時、読み方が同じです。
1分(いっぷん)vs 1本(いっぽん)vs 1個(いっこ)
6分(ろっぷん)vs 6本(ろっぽん)vs 6個(ろっこ)
8分(はっぷん)vs 8本(はっぽん)vs 8個(はっこ)
10分(じゅっぷん)vs 10本(じゅっぽん)vs 10個(じゅっこ)
更に、「分」と「本」の読み方に「ぷん」「ぽん」という半濁点が付きます。
英語の場合
英語の場合、単数形か複数形のどちらか。
1 minute(わんみにっとぅ)
2 minutes(とぅーみにっつ)
3 minutes(以下、「みにっつ」は同じ)
4 minutes
5 minutes
6 minutes
7 minutes
8 minutes
9 minutes
10 minutes
英語の場合、1は単数形。それを超えると不可算名詞を除き、複数形で表現します。minuteは可算名詞のため、複数形ならば、minuteにsを付け加えます。
そして、可算名詞の単語でmanとmenがあります。1人の男性ならばman、2人以上の男性たちをmenと表現します。
規則性が無い日本語
日本語で時間を表す「分」、本数を表す「本」、個数を表す「個」の読み方が数字によって、規則性が無く変化するのです。更に、数字の読み方もイレギュラーで変化します。
管理人は改めて、日本語って何?と思うのです。日本語は、時間や本数、個数の読み方に規則性や理論性が見られないからです。
日本語の音の響きから「ふん、ぷん」「ほん、ぼん、ぽん」を使い分けるようになったのかもしれません。
普段、何気なく使っている日本語を外国人目線で考えてみると、日本語は「漢字」「ひらがな」「カタカナ」の3種類の書き言葉があり、やたらと主語を省略する言語。
日本語の難しさ
一人称
英語で私は「I」。
日本語の場合、私は「わたし」「わたくし」「あたし」「おれ」「ぼく」「おいら」「おら」「うち」「わし」「おいどん」「わがはい」「じぶん」などの表現があります。
更に、全国各地の方言があります。
これらの一人称の中で、「わたし」は男女関係無く使う言葉。しかし、前提条件があります。
10代の男性が自分を「わたし」とは言いません。男子高校生が友達との会話で「わたし」なんて言葉は使わないのです。w
そして、20代の男性が友達や仲間同士の会話の中で「わたし」とは言いません。
社会人の男性はビジネスシーンやパブリックスピーキング、公的な立場で「わたし」という言葉を使うのです。日本人男性は育ってきた環境の中で、「ぼく」「おれ」「わたし」の使い方を学び、使い分けています。
男言葉と女言葉
日本語は話し言葉に、男言葉と女言葉があります。
「あたし○○よ」
「あたし○○かしら」
「○○○って怖いのよ」
「これって○○○なのね」
これらの言葉は女性とニューハーフの口から発せられる女言葉。男性はこれらの表現をしません。
外国人にとって、日本語は謎多き言語なのです。
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