検索していると、情報商材のノウハウコレクターが少なくないようです。ブロガーやマーケッターの記事を閲覧していると、「今まで情報商材に○○万円以上をつぎ込んだ」みたいな呟きが散見されます。
一昔前までは、怪しさが漂う情報商材が存在していたものの、時代と共に随分と業界が健全化されてきました。インフォトップ/Infotopやインフォカート/Infocartで販売されている商材のクオリティは一昔前とは隔世の感があります。
情報商材の販売方法として、LPのヘッダー部に派手な画像が張り付けられていて、長文のセールスレターが商材の内容をこれでもかと力説しています。
情報商材の中には、確かに役立つものがあります。旬の情報を得るためには、書籍では間に合わないこともあり、情報商材がその隙間を埋めています。
そして、ネット業界には各分野の「塾」が存在しています。インフルエンサー的な方々が塾生を募集してクローズドで期間を定めて開催されている特定分野の塾。
情報商材やクローズドの塾はメリットばかりではなく、実は致命的なデメリットも存在します。そこで、管理人の経験を踏まえた情報商材や塾の問題点に迫ってみたいと思います。
Here we go!
Contents
玉石混交の情報商材と塾
そもそも、情報商材は2005~2006年あたりから急増しました。この背景として、アメリカの影響があります。
当時、アメリカの情報起業家(インフォプレナー)がアメリカ国内でマーケティングを展開して成功者が出ていたこともあり、遅れて日本でも情報起業家がポツポツと増え始めたのです。
情報商材は購入前に手に取ってペラペラと確認できるものではなく、情報内容そのものに価値がある商材。その情報の片鱗を引き延ばして様々な調味料とスパイスを加え、LPに長いセールスレターを落とし込んでつらつらと説明しています。
購入者はそのセールスレターを信用して商材を買うしかありません。そのセールスレターと商材の間に曖昧なグレーゾーンが存在するため、当時は情報商材は「高い!」「詐欺だ!」といった声が飛び交っていたのです。
事実、詐欺的な情報商材も少なくありませんでした。一休さんの「とんち話」的な内容の商材もありました。ww
もちろん、今も詐欺とは言えないものの、情報内容がモラルに反するものであったり、道義的に問題を抱えている商材を耳にすることはあります。あるいは、特定商取引法違反や詐欺罪で販売者が逮捕されるケースもあります。
いずれにしても、情報商材は今も昔も玉石混交の世界。クオリティが低い情報商材が消えても、再び同じような輩が出てくることもあり、一定の割合で情報商材に「石」が紛れ込んでいるのです。
ビジネス塾の増加
塾の運営上、YouTubeを活用することで理解度が深まることもあり、講師がYouTubeで解説するスタイルが増えました。更に、塾専用のクローズドSNSや情報配信システム等を利用することで通信教育を受ける環境が整っています。
情報商材や塾は不特定多数の塾生をターゲットにプログラムが作られています。海外在住の日本人でも、PCと通信回線があれば学ぶことができるメリットがあります。
塾がより多くの塾生を集めるためには、知識と技術レベルが低い初心者を集めた方が塾経営にプラス。どの分野でも、エキスパートより初心者の割合の方が圧倒的に多いからです。
そこで、初心者をターゲットにして教育プログラムが作られることが多いのです。
ある程度、知識と技術を持っている中級以上の塾生からすると、塾がスタートしてしばらくはかったるく感じます。中級者以上にとって、しばらくは復習の期間が続くのです。
情報商材や塾の決定的な問題点とは?
例えば、魚釣りの情報商材があるとしましょう。そのような商材があるかどうか知りませんけど、あくまで一例です。
「これであなたの釣果が激変する!」
なんて教材のタイトルに惚れて購入したとしましょう。
教材の内容は、釣る魚に適した竿の選び方、リールの選び方、釣り糸の選び方、仕掛けの作り方、エサの選び方、ルアーの選び方、必要な釣り道具、季節や潮の流れ、満潮と干潮時の釣り方等々がこと細かく解説されているとしましょう。YouTubeで動画も視聴できるような教材です。
しかし、そのとおりに実践してみても、釣れる人より釣れない人の方が多いと思います。
なぜなら、魚を釣るためには教材以上のノウハウが必要なため、釣り経験が長い人にはかなわないのです。言葉や動画では伝えることが容易ではないノウハウもあるでしょう。
釣り名人は、季節や外気温、水温、風、潮の変化、時間帯等々の複数のパラメーターから判断して探りを入れているはず。魚が釣れなければエサやルアーを変えたり、場所を変えるのも方法の一つ。
他に、この魚の場合、「水面に浮かぶウキがこのように動いたら竿を合わせる」というようなコツも必要。また、魚の種類によって習性が異なります。
実は、釣り名人は何故、自分が魚釣りが上手なのか理解していないかもしれません。釣り名人はなんとなく魚の気持ちが分かるのかもしれません。魚の気持ちが分かれば、釣果がアップするのは確か。
その人にとっては常識的なことでも、釣りビギナーにとっては知らない事だらけ。
よって、釣り名人が情報商材を作ろうとしても、上手く魚を釣る方法を伝えることができないかもしれません。
スポーツの世界で「名選手は名監督にあらず」という言葉があるように、スタープレイヤーと情報を伝える事が上手な人は別なのかもしれません。
初心者は些細な事で躓くことが多い
例え話が長くなってしまいましたが、情報商材や塾の内容、カリキュラムの多くは、「情報」も「技術」も初級の塾生をターゲットに作られています。そのような理由もあって、教材のPDFは初心者でも理解できるように分かりやすく解説しています。
しかし、それでも初心者は必ずと言っていいほど、PC作業中に疑問を抱いたり、壁にぶつかる事が多いのです。教材どおりに作業を進めても、PC画面がその通りに進まないことはよくあります。WindowsとMacでは当然、PC操作に違いがあります。
初心者は些細な事で躓いてしまうことが多いのです。
そこで、多くの情報商材や塾の運営者はメールサポートを用意しています。
ところが、メールだけでは情報伝達がスムーズに進まないことがあります。講師が自分の横に付いてくれたら即、解決できる事でも、何回もメールのやりとりが続く場合もあります。
教育プログラムのカスタマイズは不可能
更に、情報商材や塾の内容は多数の生徒に対して一定の情報を配信しているため、教育プログラムのカスタマイズが不可能なのです。
知識と技術レベルが1人1人違う塾生に対して画一的な教育プログラムを配信する以上、生徒の学習と作業が止まってしまう事が多いのです。
現状の情報商材や塾の内容は再現性に限界がある
自動車の運転免許証を持っている方の多くは、自動車教習所に通ったのではないでしょうか。中には、合宿で免許を取得した方もいることでしょう。
この自動車教習所の教育プログラムは、とても完成度が高い内容。
自動車教習所は教室の座学で「知識」を教え、技能教習で「技術」を教えます。この2大柱の教育プログラムによって、生徒は短期間で運転免許の取得を可能にしています。
学科教習
学科教習では交通法規を学びます。
講師がポイントを押さえながら講義を進め、生徒はテキストを読みながら学びます。交通ルール本は日本の義務教育を終えている人に合わせて作られているため、非常に分かりやすく編集されています。
この学科教習で教える内容は「知識」のため、生徒数が50人でも100人でも1人の講師で教習可能な教育プログラムです。
技能教習
技能教習では、自動車教習所の敷地内で1台の車に生徒と教官が乗り込みます。これは、マンツーマンの技能教育システム。技能教習は生徒が頭と五感、体を使って運転技術を学ぶプログラム。
座学で知識を学んでも、自動車の運転は不可能。泳ぎ方を理屈だけで学んでも、泳げないのと同じです。
実際に「運転」する必要があります。
車を運転する技術には個人差があり、飲み込みが早い生徒もいれば、急発進やエンスト(MT車教習)、急ブレーキを繰り返す生徒もいます。
だからこそ、技能教習では教官が助手席に座ることで、リアルタイムで生徒を指導できます。生徒はその場、その場で学ぶことができるため、技能教習を繰り返す事で技術レベルは上達していくのです。
生徒の運転によっては、教官は生きた心地がしないかもしれませんけど、むち打ちに気を使いながら刺激ある仕事なのかもしれません。
「知識」+「技術」が必要
なぜ、自動車教習所の例を挙げたのか気付いた方も多いのではないでしょうか。
話を戻しますと、情報商材や塾のカリキュラムは全て座学の「知識」教育だけなのです。学習教育だけのため、生徒の知識は増えていくのは確か。しかし、情報商材や塾の内容をビジネスに活かすためには実践していく「技術」が必須。
しかし、情報商材や塾は「技術」を教えていますか?
ここで言う「技術」とは、WordPressのWeb制作やPHP、CSS、htmlではありません。
技術を教えてくれるのは、マンツーマンでアドバイスや教育している高額な経営コンサルタントくらいではないでしょうか。
一般的な情報商材や塾は「知識」を教えることはできても、「技術」を教えることは不可能なのです。
そこで、塾の講師がマンツーマンで生徒を教育するとなると、講師が教室を確保して生徒が通うか、講師が家庭教師のように自宅や会社までご足労いただく必要があります。
実践する「技術」を学ぶためには、講師によるマンツーマン教育のシステムがあれば合理的です。
講師は生徒との会話やPC作業の中で、その生徒の知識と技術レベルが分かってきます。先ほどの技能教習と同じです。講師は生徒のレベルに応じて臨機応変に対応して指導できるため、生徒も習熟度が早くなります。
しかし、マンツーマン教育はコストが高く、塾として経営効率が大幅に低下します。塾の経営を優先するならば、マンツーマン教育よりも200人、300人の生徒を集めてネットを使って教育した方が合理的でコストが遥かに安く上がります。
まとめ
このような背景から、今も今後もネット上の情報商材や塾が無くなる事は無いでしょうし、むしろ増えていくかもしれません。
情報商材や塾が多いと、前向きに勉強したい方にとって選択肢が多くなります。選択肢が多いと、あれこれと目移りして気になる商材を買ったり高額な塾に入塾したくなるかもしれません。
確かに学ぶことは損ではありません。情報を入手する手っ取り早い方法は買う事。
独学や我流では限界があります。
しかし、学んだ知識をビジネスに繋げるとなると話は別。繰り返しとなりますけど、知識をビジネスに繋げるためには実践の「技術」が必要です。
これが理由でノウハウコレクターは情報を入手しても実践で躓くことが多く、ノウハウコレクターから脱却できない方が多い構図が延々と続いていくのです。
情報はイコールお金。
貴重な情報はお金を払ってでも買う理由があります。
何故なら、自分で情報を探して手に入れるまでには、確実に時間とコストがかかります。情報収集に半年や1年かかることもあります。何年経っても、自分が必要としている情報に辿り着けないこともあります。
だったら買った方が早いのです。Time is money. この世に本が存在しているのは、それが理由です。
しかし、情報を買っても果実の収穫は確約されてはいません。情報を買ったら、そこから先は自己責任の世界。情報を購入して、それを自分なりに咀嚼して自分の血や肉にしていく必要があります。そのプロセスの難易度はやはり高いのです。
こんにちは。
松千代です。
ふむふむ、なるほど。と記事にくいついて拝見してしまいました。
確かに、塾や情報商材は「知識」をえることはできますが、
その知識を活用し、実際に稼ぐことができるようにはならないと実感しています。
そこから一つ壁を超えるために、「技術」が必要だとツクヅク思います。
「ノウハウ」ですかね。
そのためにも、講師の傍で技術を身に着ける必要がありますね。
まだまだやることが沢山です。。
松千代さん
コメントありがとうございます。
情報商材や塾の中で学べることは多々あると思います。
知識プラス、ビジネスに繋げる技術が必要ですね。
はじめまして。
ランキングからまいりました。
少し前までノウハウコレクターでした。
色々、考えさせられます。
ありがとうございます。
レオさん
コメントありがとうございます。
クオリティの高い情報に巡り合うのは難しいですね。
こんにちは。
確かに情報商材から情報を得ることはできますが、そこから実践につなげ成果を得るかどうかは、自分次第ということですね。
いろいろ考えさせられました。
ありがとうございました。
kiyoshiさん
コメントありがとうございます。
情報商材や塾に過大な期待は禁物ですね。最終的に実践して結果を出すのは自分次第です。
ただ、情報商材や塾のセールスLPで煽りに煽って結果を保証しているような内容であれば、それは大きな問題です。
そもそも情報商材を販売して、結果を保証することができるわけがありません。
また、セールスLPで結果を保証しているわけではなく、法的にも問題が無い商材であっても、購入者がブログや各種板で「詐欺だ」と書き込むのも問題です。それは、自己責任に欠ける発言です。
どっちもどっちですね。
はじめまして。ランキングから来ました。ノウハウコレクターな部分があり、いくつか教材を購入しました(:_;)
教材を生かすもダメにするのも本人のマインドがとても大切なのでは?と気がついたところです。だけど、無料の情報には限界があるので、有料情報を見極める目も必要ですよね。。ありがとうございました。
はるはるさん
コメントありがとうございます。
有料情報を見極めるのは大切ですね。いい情報に巡り合いたいものです!
こんばんは、ブログランキングから来ました。
結果を出している人が実際にどのように作業しているのか間近で見れたらいいのにな~と思っていました。スピード感、情報教材には載っていない、本人が当たり前のようにやっていることを、真似できたらその人と同じようになれるのかなと。商材ではそこまでわからないんですよね。。。
ゆず丸さん
コメントありがとうございます。
本当、そうですね。
あくまで情報商材や塾の内容は基本。そこから先は自分が実践していくものですね。
こんにちは^^
私も1つアフリエイト塾に入ったことがありますが、
やはりターゲットは初心者でした。
まぁほとんどがそういうターゲット設定なんでしょうね。
大変参考になる記事ありがとうございました。
エリーさん
コメントありがとうございます。
確かにそのような塾が多いようですね。