一時期、「うなぎ」の価格高騰は凄まじいものでした。
2012年のシラスウナギの価格は1kgあたり200万円を超えました。翌2013年、その価格は250万円超の世界です。
これは、東京金相場の6割から7割の価格。どう考えても、これは食材の値段ではありませんね。
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謎に満ちた、うなぎの生態
その後、2016年は1kgあたり70~80万円でスタートしているようです。
今もなお、うなぎの生態はあまりよく解っていません。
うなぎは川で成長し、日本から遠く離れた海洋で産卵します。その卵から孵化した”シラスウナギ”は黒潮に乗って日本沿岸に流れ着き、淡水の河川で”天然うなぎ”へと大きく成長していきます。
うなぎは「淡水」と「海水」の両環境で生きることができる魚ですから、とても珍しく謎に満ちています。
ウナギの卵を孵化させて養殖するにはコストが膨大なこともあり、なかなか商業ベースには乗らないようです。よって昔から、うなぎを提供するには”シラスウナギ”を養殖する方法しかありません。
養鰻業者がシラスウナギを仕入れて養殖しますから、手間も時間も経費もかかります。勿論、仕入れたシラスウナギが全て順調に成長するとは限りません。
今となっては、天然物はごく僅か。日本には鰻文化が根付いていることもあり、食通には寂しい限りでしょう。
うなぎの養殖生産地
日本国内で、うなぎの養殖生産量のトップは鹿児島、愛知、宮崎、静岡、高知の順。
静岡県の浜松市は、今もなお”うなぎ”で有名なのかもしれません。既に、生産量は鹿児島県に譲っています。
浜松市が大量に安定供給ができる食品は、夜のお菓子”うなぎパイ”の方。
日本では、シラスウナギの極度の不漁やニホンウナギの数が激減している背景から、2013年にニホンウナギは絶滅危惧種へと指定されました。
謎に満ちた魚「うなぎ」は様々な意味で変わり目を迎えているようです。
でも、たまには「うなぎ」を食べたいですよね。
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