2014年11月、管理人の姉が永眠しました。
姉の死亡診断書の死因は「乳癌」と書かれています。しかし、正確には、姉は乳癌で亡くなったわけではありません。
姉は東京都内の某病院で乳癌の全摘出手術を受けました。その後、しこりが気になるため検診後、再発とのこと。
姉は1年以上にわたり、病院で抗癌剤の投与を受けてきました。
本人がその医療行為を選択しました。
姉は抗がん剤治療を支持し、亡くなる4日前に「来週、再び抗がん剤治療を受ける」と呟いていたのです。
患者本人が一番、自分の体調が分かっています。
姉は抗がん剤治療を受け始めてから、脱毛は勿論のこと、鼻血、吐き気、口内炎、倦怠感等の副作用と闘ってきました。最期はモルヒネの影響で本人は朦朧とした状態でした。
姉は化学療法を受けるたびに体調が悪化して癌細胞が増殖し、最後の1ヶ月は歩けないほどになっていました。
姉の体内に入れた抗がん剤の中の1つにパクリタキセルがあります。パクリタキセルの重篤な副作用は次のとおり。
パクリタキセルの副作用
ショック (0.2%)、アナフィラキシー様症状 (0.3%)、白血球減少 (59.7%) などの骨髄抑制、末梢神経障害 (41.2%)、麻痺 (0.1%)、間質性肺炎 (0.5%)、肺線維症(頻度不明)、急性呼吸窮迫症候群(0.1%未満)、心筋梗塞(0.1%未満)、うっ血性心不全(0.1%未満)、心伝導障害(頻度不明)、肺塞栓 (0.1%)、血栓性静脈炎 (0.4%)、脳卒中(0.1%未満)、肺水腫(0.1%未満)、難聴 (0.2%)、耳鳴 (0.4%)、消化管壊死(頻度不明)、腸管穿孔(0.1%未満)、消化管出血(0.1%未満)、消化管潰瘍 (0.1%)、重篤な腸炎、腸管閉塞 (1.7%)、腸管麻痺 (0.1%) (食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹痛、腹部膨満あるいは腹部弛緩及び腸内容物のうっ滞等)、肝機能障害 (4.4%)、黄疸、膵炎(0.1%未満)、急性腎不全 (0.2%)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)、播種性血管内凝固症候群 (DIC) (0.1%)。
出典、Wikipedia、パクリタキセル
姉は、よく抗がん剤の名称を口にしていました。他に、シクロホスファミドというナイトロジェンマスタードの投与も受けました。要は、これはマスタードガス。
シクロホスファミドの副作用
初の抗がん剤ナイトロジェンマスタードの誘導体としてドイツ(現・バクスター社)で開発され、同じく日本で開発されたナイトロジェンマスタード誘導体・ナイトロミンに代わって広く用いられることになった。
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー様症状、骨髄抑制、出血性膀胱炎、排尿障害、イレウス、胃腸出血、間質性肺炎、肺線維症、心筋障害、心不全、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群 (SIADH)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群、SJS)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群、TEN)、肝機能障害、黄疸、急性腎不全、横紋筋融解症。
出典、WikiPedia、シクロフォスファミド
姉はこれだけの副作用を持つ薬剤を体内に注入する意味を理解していたのだろうか。管理人は姉にシクロホスファミドについて説明したものの、姉は薬物療法を崇拝していたのです。
姉の肺は日に日にがん細胞が増殖し、最終的に肺活量が半分以下まで低下したため、酸素ボンベが必要でした。
姉が亡くなる前日、病院から電話がありました。
姉の容態が芳しくないため、病院に来てほしいとの内容。私は両親と病院に足を運び、担当医の説明を受けました。
担当医の話によると、
「明日、研究会だの用事があるため、別の医師が対応させていただく。」とのことでした。
その時、担当医の態度から自信を感じられませんでした。同時に、私は担当医の態度から、一瞬にして全てを理解しました。
翌日の朝、病院から再び電話があり、姉の容態が芳しくないとのこと。
急いで病院に駆けつけると、病室の液晶モニターに表示される姉の心拍数は180前後を示していました。心拍数が180といったら、人が全力疾走している状態。
ほとんど、心拍数のMax状態に近い。
この心拍数が意味するのは、姉は最後の生命力を振り絞って、全力で心臓を動かして生きようとしていた証なのです。
そして、AM10:28、不静脈が出始め、心拍数が急降下し、病室内の液晶モニターは無情にも「0」を示しました。
その瞬間、姉の顔と手の甲の色が黄色化しました。
数分後、20代の若い医師2人が駆けつけて、姉の瞳孔と心拍を確認したのでした。
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