日本国内では、ラウンドアバウト(別名、ロータリー)の設置個所が少ないです。今後、場所と交差点によっては、これをもっと増やした方がメリットが多いと思います。
このラウンドアバウトの特徴を思いつくまま書き出してみます。
Contents
ラウンドアバウトの特徴
・出合い頭事故の予防。
・24時間365日、車両の流れがスムース。
・信号機が不要となり、設置、維持管理費の削減。
・停電時でも警察官の指示は不要。
・信号機付き交差点と比べて土地面積が必要。
・交通量が多い場所では採用が難しい。
ラウンドアバウトのメリット
車両は確実に減速
概して、交差点での交通事故が非常に多いです。
毎日のように、日本のどこかの交差点で交通事故が発生しているのではないでしょうか。その点、ドライバーが前方にラウンドアバウトを発見したら、確実に減速します。
もし減速しなければ、車両はそのまま中央島に突っ込んで自爆してしまいます。
円滑な交通の流れ
次のメリットとして、ラウンドアバウトによって、24時間365日、車両の流れがスムースになります。右方向に車両がいなければ、そのまま中央島に沿って進むだけです。
更に、車両が停止する必要が無くなるため(場所によっては一時停止)、燃料の節約とCO2削減、排気ガス中の汚染物質の削減、移動時間の短縮に繋がります。交通の流れが良くなれば、それだけ経済損失の軽減に繋がります。
ちなみに、管理人はラウンドアバウトで一時停止の標識は不要だと考える派。ラウンドアバウトへ進入時、車速を落として右方向を確認するだけで十分だと思うのです。
Uターンがスムース
ラウンドアバウトならば、ドライバーが今、走ってきた道に戻るのも容易。ラウンドアバウトを利用して大回りしながらUターンできるため、その方が交通の流れとして自然で安全性が高くなります。
さしあたって、交通量と歩行者が少ない交差点から優先的にラウンドアバウト化に着手するのが順当と言えるでしょう。
停電に強い
近年、日本の異常気象が私たちの生活に影響を与えています。
特に台風の強風と降雨により、日本各地で停電が頻発しています。台風が凶暴化していることもあり、広域に亘り長期間の停電が発生する地域が珍しくありません。
そのような停電時、ラウンドアバウトの設置個所では、何ら交通の混乱は発生しません。警察官の交通整理も不要。電気が不要なラウンドアバウトは今後、日本の道路行政が積極的に考える必要があるインフラだと思うのです。
ラウンドアバウトの問題点
ラウンドアバウトを設置する上で土地面積が必要です。
日本の多くの道路は交差点に信号機を設置する前提で設計されています。また、環太平洋ベルト地帯は人口過密地帯のため、土地に余裕があるわけではありません。よって、人口過密地帯でのラウンドアバウト化は容易ではないかもしれません。
また、多くのドライバーはラウンドアバウトに慣れていないこともあり、交通量が多い場所での採用も容易ではないと思われます。
交通量と歩行者が少ない交差点からラウンドアバウト化
住宅地や交通量と歩行者が少ない場所、田舎では、信号機よりもラウンドアバウトを採用した方が断然、メリットが多いのです。事実、ラウンドアバウト(通称、ロータリー)が設置されている住宅地は昔から日本に存在します。
しかも、ロータリーが設置されている場所では、交通事故が非常に少ないのです。
交通量が少ない、あるいは無いに等しい交差点において、車両が赤信号で停止し続けるのは時間のロス。これは無駄な燃料の消費によるCO2排出増にも繋がります。また、信号機の維持管理費が発生しています。
夜間の山間部ともなると、場所によっては交通量はゼロに近づきます。そのような地域の交差点で、赤信号を目前にしながら停車しているのはムダ以外の何物でもありません。
アメリカの住宅地では、小型のラウンドアバウトをよく見かけます。そもそも、アメリカ大陸は巨大なため、交差点毎に信号機を設置していたら州の財政を圧迫し、管理費も比例します。
交通量が少ない交差点には、信号機を設置するよりラウンドアバウトの方が合理的。アメリカはその割り切り方が適切で、町と道路作りのバランスが上手く取れていると思います。
【関連記事】
コメント