依然として日本ではミニバンが売れ続けています。日本市場では軽自動車、コンパクトカー、ハイブリッド、ミニバンが売れ筋のクルマとして定着しています。
ショッピングモールの駐車場で女性が子供を乗せたミニバンをよく見かけます。ミニバンのメリットは広い室内空間にあり、日本市場でロングセラーカーとしての地位を確立しているのでしょう。
インドネシアではミニバンが人気
ミニバンはインドネシアで大人気。日経新聞によると、インドネシアでは自動車市場の44%はミニバン。
インドネシアで一番人気はトヨタとダイハツの共同開発車、アバンザAVANZA。これは、国民車的なモデル。私の現地の友人と彼の弟もアバンザを所有しています。
現地のPT TOYOTA Astra Motorのウェブサイトによりますと、アバンザのスターティングプライスは157,550,000ルピア。2014年以降、インドネシア・ルピアはトレンドとしては下落傾向にあり、日本円に換算すると約115万円。(2018年10月現在)
現地でアバンザは高価な乗り物。この手のミニバンとセダン、タクシー、そしてバイクがジャカルタ市内の道路を埋め尽くしています。
MT、FRが基本
これは▲ジャカルタ市内でアバンザの助手席から撮影した写真。このアバンザは1.3Lエンジンを搭載。
ジャカルタ市内は渋滞が激しいにもかかわらず、多くのドライバーがMT/マニュアルトランスミッションを選択しているのが何とも解せません。友人や彼の父に理由を聞くと「それがインドネシアのカルチャー」という答えが返ってきます。
アイドリングストップ
インドネシア首都ジャカルタは渋滞が激しいため、流行りのアイドリングストップ機能が威力を発揮しそうに思えます。しかし、現地ではほぼ1年を通してエアコンが稼働状態。
エアコンがONの状態では、アイドリングストップの時間が短くなる、あるいは、ほとんどエンジンが停止しなくなるのでしょう。現地では、アイドリングストップ機能を採用する意味があまり無いのかもしれません。
人気のアバンザ
改めてアバンザのウェブを閲覧してみると、ボディサイズは
全長:4,140mm
全幅:1,660mm
車重:1,085kg
駆動方式はFR。
アバンザは日本の5ナンバーサイズより一回り小ぶり。そして、ミニバンの割には車重の軽さに驚きです。
日本市場ではFFが主流であるのに対して、新興国では小型車にもあえてFRを採用しています。現地では、街の中心部から離れると未舗装道路が多く、多人数の乗車や荷物満載で走行することがあり、耐久性が考慮されてFRを採用しているのでしょう。
ちなみに、管理人はアバンザに何回も同乗したことがあります。
アバンザに4名乗車+荷物積載の坂道では、ドライバーは積極的にシフトダウンする必要があります。しかし、実用性が高いエンジンにコンパクトなボディがマッチしているのか、同乗していてもミニバンなのに軽快感すら感じます。また、不快な揺れによる居心地の悪さは感じられませんでした。
インドネシアは大家族主義のため、複数人が1台のクルマに乗って移動することが多々あります。インドネシア人は個人より、集団行動を好むようなところがあります。このような文化的な背景から、アバンザのようなミニバンが好まれるのかもしれません。
ちなみに現地で販売されているアルファードやプリウスの価格は日本国内の2倍以上。これは関税が高いため。
渋滞が激しいインドネシアでプリウスは最適なのではと思うかもしれません。しかし、現地でプリウスは関税を含めて車両価格が高額。いくらプリウスの燃費が良くても、100万円台で購入できるアバンザの方が断然、経済的なのです。
[参考リンク]
PT TOYOTA Astra Motor/PTトヨタ アストラモーター in Indonesia
[関連記事]
コメント