管理人が初代ヴィッツのセンターメーターを見た時、新鮮さを感じたものでした。それ以降、日本車の中でセンターメーターを採用する車種が増えたような気がします。
なお、車種によっては、モデルチェンジを受けてセンターメーターを廃止しているモデルもあります。自動車のダッシュボードとメーター類のデザインと設計は自由度が高く、そこがデザイナーとエンジニアの腕の見せ所。
そんなセンターメーターと従来型のメーターのどちらが適切なのか考えてみたいと思います。
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大切なメーターパネルの位置
初代ヴィッツのセンターメーターは青緑のデジタル表示でした。確か、オプションでアナログメーターが選択できたと記憶しています。多くの場合、そのままのデジタルメーターで納車されたことでしょう。
スピードメーターが「アナログ vs デジタル」のどっち云々の話は置いておいて、車内で青緑色の表示は視認性が高い色。
しかし、それ以前の問題として、メーターパネルの設置位置はドライバーにとって大切な意味を持ちます。
30系プリウスのスピードメーターは見やすい
複数の計器類の中でドライバーが頻繁に見る計器はスピードメーター。
スピードメーターはドライバーにとって見やすい場所に設置し、一瞬で認識できるように表示する必要があります。
ここでズバリ、ドライバーにとって、目前に位置するメーターとセンターメーターのどちらが見やすいでしょうか?
一概には、結論が出ないと思います。
ただ、少々見にくいセンターメーターを採用した自動車は存在します。
ハイブリッドカーの代表格であるプリウスの20系、30系、50系は全て、センターメーターを採用しています。メーターパネルには車速、燃料、瞬間燃費計を始めとして、多くの情報が表示されます。
プリウスのスピードメーターはデジタル表示で、右寄り(ドライバー寄り)にオフセットされているため、見やすいメーターだと思います。ドライバーは視線の移動だけでスピードを確認できます。
見にくいセンターメーターは存在する
センターメーターを採用している自動車の中には、ほぼダッシュボードの中央にスピードメーターが設置されているモデルがあります。
このような自動車を運転すると、ドライバーはスピード確認の度に、わずかに首を左に回す必要があります。小型車よりも、車幅が大きなクルマほど、ドライバーの首の回転角度が大きくなります。
これに気が付かないドライバーも多いと思います。もし、センターメーター採用車を運転する機会があったら、自分で自分の頭の動きをチェックしてみましょう。
運転席のビートたけし
ドライバーは走行中、幾度となくスピードメーターを確認します。1時間も運転すれば、それなりの回数になるでしょう。
その間、設計に問題があるセンターメーター採用車を運転すると、ドライバーは「ビートたけし」氏のように首をひねり続けなければならないのです。
ドライバーは首をひねりたくて、ひねっているわけではありません。
もし、長距離運転で首や肩がこるならば、設計に問題があるセンターメーターが1つの原因かもしれません。
その点、従来型のドライバーの目前に位置するメーターならば、ドライバーは視線を下すだけ。車速、エンジン回転、水温、燃料等を一瞬で確認できます。首を上下させる必要はありません。
もし、うつむかなければスピードメーターを確認できないならば、その自動車のシート、ダッシュボード、メーター、ステアリングの位置関係に設計上の問題があります。
MAZDA – アクティブ・ドライビング・ディスプレイ
ドライバーがスピードメーターを見る時、一瞬の脇見運転となります。
ドライバーの視線移動は少ないに越したことはありません。そこで、今までフロントガラスに車速等を表示する技術が生まれては消えていきました。
その点、MAZDAが採用しているアクティブ・ドライビング・ディスプレイはダッシュボードの上にちょこんとセットされています。この小型透明パネルが車速等の必要最低限の情報を表示します。
ドライバーは大きく視線を動かすことなく、車速等を確認できます。これはシンプルかつ安全に繋がる技術だと思います。本当、近年のMAZDAは、よく考えられて設計されている印象を受けます。
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