寒さに強いとは言えないのがカーバッテリー。カーバッテリーの劣化が進み、外気温が下がってくると、エンジン始動時のセルモーターの回転力が弱くなってきます。
充電不足(走行不足)が原因でバッテリー電圧が低いこともあれば、バッテリー本体の劣化が原因で、充電しても本来の放電パワーを発揮できないこともあります。
カーバッテリーは2~3年毎の交換が推奨されているため、定期交換部品として捉えている人が多いと思います。
いずれにしても、カーバッテリーは定期的に専用テスターで診断したいもの。できれば、春と秋にバッテリー診断を受けると安心です。
アイドリングストップ機能
2009年頃から各自動車メーカーの間で燃費競争のゴングが鳴り、エコカーブームの胎動が押し寄せてきました。
このエコカーブームにより、各自動車メーカーから様々な低燃費技術を搭載したクルマが次々とリリースされてきました。
その中の1つがアイドリングストップ機能。
アイドリングストップ車の増加により、交差点の歩行者用信号で立ち止まっていると、信号が赤から青に変わると、各車から一斉にエンジンのスタート音が聞こえてきます。これは、かつて無かった光景でもあり、少々異様にも感じます。
車速が一定以下になると、小まめにエンジンを停止させて、ガソリンを1滴でも節約しようとするのがエコカーの設計思想。
ところが、交差点や一時停止の度にエンジン停止、再スタートを何回も繰り返すことからバッテリーへの負担が高まっています。ちょっと走行しただけで、10回も20回もエンジンストップ、スタートを繰り返すことになります。
アイドリングストップ車用バッテリー
そこで、アイドリングストップ車両には、高耐久性の専用のバッテリーが搭載されています。アイドルストップ専用のバッテリーはそれなりの価格。
輸入外車でも順次アイドリングストップ機能が採用され、時代の流れとして、専用のスターターバッテリーを搭載した車両が増加しています。
それだけバッテリーの信頼性が求められている背景から、バッテリーを診断する機器も相応の物が求められています。
高精度なバッテリーテスターが主流
かつて、スターターバッテリーを診断する際、ロードテスターと呼ばれるタイプが主流でした。これは、バッテリー本体に負荷を与えて、その時の電圧の低下状況から診断する仕組み。ガソリンスタンドでは、このタイプをよく見かけました。
ところが、今となってはCCAバッテリーテスターが半ば常識化しています。
少なくともプロの間では「CCAバッテリーテスター」を使ってバッテリーを診断するのが常識。何故ならメリットが数多く、測定精度が高くて持ち運びが容易だからです。
欧州やアメリカでは、このタイプのテスターが標準ですし、グローバルスタンダードと言ってもいいでしょう。それくらい、このバッテリーテスターは性能がいい。
会社が複数の車両を所有している場合、バッテリーの管理は業者任せより、社内で管理した方がコスト削減に繋がるかもしれません。
精度の高いテスターで診断すれば、バッテリーが持っている寿命まで使い切ることが可能となります。2年毎にバッテリー交換を行っていても、実際には3~4年の使用は問題が無いケースもあります。
12V鉛バッテリーは電圧や比重値だけではコンディションを判断できないもので、きちんとした点検には、精度が高いテスターを利用すれば安心感がまるで違います。
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