野生動物の世界には、病院も薬も存在しません。これは、きわめて当たり前な事。
地球上にはありとあらゆる動物が生息しています。それらが複雑な生態系を作り、微妙な個体数を保っています。
しかし、野生動物が病気になっても、動物の世界に病院も薬もありません。彼らも、人と同じ動物である以上、病気を患うことはあるでしょう。動物が怪我をした時、外科医がいるわけではないから、自然治癒力に委ねるしかありません。
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野生動物の個体数
自然界の仕組みとして、天敵に狙われやすい生き物は、数多く子孫を残します。ウミガメは、砂浜で大量に卵を産み落とします。卵が孵化すると、子ガメは本能的に海へ向かいます。
しかし、海中には天敵が多いこともあり、生き残る子供のウミガメの数は僅かなようです。
次に、陸上に目を移すと、草食動物で最大の体を持つのはアフリカ象。体重は6~7トンに達する巨体。
概して、自然界では、体が大きな動物ほど、産む子供の数が少なくなる傾向があるようです。大型動物は、それだけ寿命が長く、生存する確率が高いからでしょう。
ところが、自然界には外科病院が無いこともあり、各動物の生存率は人間ほどは高くはないのではないでしょうか。それを考えると、各個体数を将来的に維持していくために、本能的に多めに子孫を残しているのかもしれません。
動物からすると、人間の数があまりにも増えすぎているのです。
今まで、途方もない年月の間、生き物は世代交代を繰り返してきています。地球環境の変化に上手く適合できない生き物は、やがて個体数を減らし、最終的には絶滅へと向かいます。
動物が病気になっても、免疫機能が上手く働いて快方へと向かうこともあれば、病に勝てず命を落としていく場合も多いことでしょう。
犬や猫の本能
身近な例として、ペットの犬や猫をよく観察すると、体調が優れない時はじっとしている事が多いのです。体力の消耗を抑えるため、じっと動かないようにしています。
ペットにエサを与えても、飛びついて食べないこともあります。
あたかも、体のエネルギーを治療に集中させているようにも見えます。
犬猫の行動が動物界の全てだとは思わないものの、人間だって体調が悪ければ休みたくなるし、実際休むに限るのです。無理して動き回ると、余計に病状が悪化します。
これは、生き物にとってごく自然のことですし、動物が持っている本能なのです。
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